やまのくち農舎とは?

始まりは2015年春になります。下呂市の最北西端にある萩原町山之口区で山内崇嗣が農業を始めたのをきっかけに名古屋と山之口の二拠点居住がスタートしました。1年間は地域の方と交流し、事業案を練りました。

2016年1月にやまのくち農舎を設立。同年5月に就労継続支援B型事業所ちきりむすひを開所しました。大自然の中で自給農を学び、対話をすることで快復していく方が続き、順調に事が運ぶかに思えました。しかしながら行政、精神病院の現行医療・福祉を進めていく意思は固く、ちきりむすひのやり方は応援できないと直接、市から言われたことも1つのキッカケとなり、2019年1月に幕を閉じています。借金と疲れが残り、暫く休もうかと考えていましたが、転機が早くも訪れます。私が所属している市民団体「愛知オルタナティブ協議会」を周知するため中村区の医療・福祉事業所をまわっていた時に、相談事業所が不足しており、もし開設したら需要は大きいという話が入ってきたのです。非公的資源(市民団体)として数多くの相談にのらせて頂きましたが、公的資源(法的裏付けのある事業)から相談を受けることも大切なのではないか。そこでもう1度立ち上がった訳です。

もう1つ大きかったのはメンタルヘルスで悩んでいた当事者の方たちが起業をし、便利屋とミネラルふりかけ生産・販売事業を始めたことです。本人たちが自発的に立ち上がり、紆余曲折しながら前に進む姿を直接立ち上げに関わり目の当たりにし、鼓舞されたことは大きかったです。

2019年8月1日からは特定・障害児相談支援事業、そして9月1日からは地域移行支援・地域定着支援事業を始めております。有難いことに必要性が高いためか多くの相談を日々頂いております。そんななか2021年2月に事務所移転、フリースペース&シェアハウス「ムスビエ名駅北」を始めました。コロナ禍での船出になりましたが、むしろ今ほど交流することが求められている時はないとも感じています。その言葉の通りに2021年10月からは月に1~2度オルタナティブ協議会として開催している対話会を毎週金曜日にもやっと亀、愛知オルタナティブ協議会の共催で行っていきます。地域に根差した場所であり続けるように亀の歩みで進めていく次第です。

 

やまのくち農舎は形を変え、継続していきます。今後とも応援のほどよろしくお願い申し上げます。

 

令和5年2月1日

代表理事 山内 崇嗣